FC2ブログ

TURN6『蘇生』-[涙]

…更新!

瀬奈が発動した白紙のカードは超融合という魔法カードだったらしい。

融合…だと?

「瀬奈?私を馬鹿にしてるの?あなたのフィールドにはモンスターは一体しかいないわ、一体どういうつもり?」

…確かに。

だが瀬奈はいたって冷静だ。

「ん?超融合はただの融合魔法じゃない、融合を超えた融合だ。」

その時フィールドの中心に巨大な渦が発生した。

そして渦はさらに巨大化しフィールド全てを包み込んだ。

「超融合には普通の融合の概念は通用しない、融合するモンスターは俺のフィールド上とは限らない。つまり俺が融合するのは俺のフィールドのZEROとお前のフィールドのイービル・コアだ。」

巨大な渦が治まりその後には闇に染まった勇者…だが先ほど現れたもののような禍々しさはない。

「E・HERO…えーと…悪いが名前が思いつかないな…」

おい。

「…急造だから仕方ないだろ。攻撃力は…5000だな。」

「ふふふ…」

急にシヴァが不敵な笑みを浮かべ始める。

「何が可笑しい。」

…お前の頭だろう。

「うるさい、お前は黙ってろ。」

「あなた一体そのモンスターでどうするつもりなの?」

「…攻撃だ。」

「あなたがそのモンスターで私に止めを刺すとしましょう、そうすると私は死ぬわよ。」

「…なんだと。」

…そうだ、相手のLPを0にしたところで弥生を助けられるわけではない、寧ろ結果はその逆になる。

「さあ、どうするの?瀬奈?私を殺す?」

「…」

どうするんだ?

「どうしようもないだろ…俺はこれで…。」

瀬奈も諦めようとしたその時、急にシヴァの千年タウクが光輝き始める。

「う…なんだ…これは…」

シヴァは唐突に苦しみ始め、急に地面に倒れこむ。

「弥生!」

何が…起こってるんだ?

「…セナ様。」

シヴァが起き上がる、だが先ほどまでとはどこか雰囲気が違う。

「弥生…いや、違う…まさか…」

「そう…私です。」

「何故…お前が…」

「今はそんな話をしている時ではありません!時間がありません!さあ早く私に攻撃を!」

「だが、そんなことをしたら…」

「構いません!さあ!早く!」

…全く話が読めない…

…だが、間違いなく今がチャンスだ。

瀬奈!

「くそっ…すまない…ダイレクトアタックだ!」

闇に包まれた氷のHEROの両手が氷の刃に変化し、シヴァを切り裂いた。

「…!」

シヴァLP700→0

「…俺の勝ちだ。」

瀬奈の言葉には勝利の喜びはない、寧ろどこか後悔を滲ませている。

…さっきのは一体何だ。瀬奈。

「…いずれ解るさ。」

「ぐぅ…一体何が起こったと言うの…」

「お前は負けたんだ。」

「…うぅ…うぅあああああああああ!!!!

「弥生!どうしたんだ!」

ひとしきり叫んだ後、シヴァの目は空ろになり、唐突に言葉を発し始めた。

「…貴様!ナゼイキテイル!私ガ抹殺シタハズダ!」

「ジャスティスか…悪いな、しぶとさが売りなんだよ、俺は。」

「オノレ!ナゼイキカエッテマデワタシノ邪魔ヲスル!何度モ何度モ!」

何度も…だと?

俺はそんな疑問を抱いた、が瀬奈は全く気に留めずに

「たまたま俺が行く先々にお前がいるだけだ。邪魔をしているつもりは毛頭ない。今はそんなことはどうでもいい、さあ、弥生を返してもらおうか!」

「ヌケヌケト…フン、マアイイコノ女ノ利用価値ハモウナイ、カエシテホシケレバカエシテヤロウ…ダガワスレルナ、次ニ私ニアウトキガオマエノ最期ダトイウコトヲ!」

「その言葉をそのまま返してやる、首を洗って待ってろ。」

「フン…」

その時シヴァの体から力が抜け、倒れそうになる。

「弥生!」

瀬奈はシヴァ…いや、弥生に駆け寄り、その体を抱き寄せた。

「う…ん?…瀬…奈?」

「…よかった…本当に…」

瀬奈は肩を震わせながら今までに聴いたことのないような声を発した、今までの尊大な態度は内心の動揺を抑えるためだったんだろう。

「もしかして…瀬奈…泣いてる?」

「…泣いてなんかない。」

…いや、泣いてるだろう。

そう思ったがこの状況でそれを口に出すのは野暮というものだろう。

「もう…あれ…ここは…あ…」

何かを思い出したように弥生は唐突に涙を流し始めた。

「…瀬奈が…死んじゃったって…」

「泣くな、俺は生きてる。お前に何も言わずに死んだりしない、絶対に。」

「うん…。」

「それよりも済まなかった、お前を守ることが出来なかった…」

「いいよ…こうして、また会えただけで私は嬉しいよ…。」

「…もう離さない…お前を守り続ける…悲しませたりしない…絶対に。」

「…ありがとう、瀬奈。」

瀬奈…盛り上がってるところ悪いんだが…。

「…なんだ、アテム。」

ものすごく嫌そうだ。

…そろそろ決勝の舞台に。

「…そうだな。」

ようやく瀬奈と弥生が離れた。

「…瀬奈。」

「ん?」

「無事に帰ってきてね。」

「約束したろ?もう絶対にお前を悲しませたりしないって。じゃあ、行ってくる。」

「うん。いってらっしゃい、瀬奈。」

瀬奈は階段を上り始めた。

…そういえば瀬奈。

「なんだ?」

お前、さっきまで何処にいた?

当然といえば当然の質問を瀬奈に投げかけてみる。

「ん?ああ…まあいずれわかるさ、お前にも。」

…意味が解らないが。

「気にするな、そのうちわかる。」
 
…そうか。

「そうだ。お、もうすぐ着くな。」

巨大なトーナメント表を模したデュエルフィールドの頂点が目に入った。

そこには一人の人影がある。

瀬奈がそこにたどり着くや否や、その人影は口を開く、その顔には満面の笑みを浮かべ。

「随分遅かったじゃない、瀬奈。」

フン、と鼻で笑い、瀬奈もそれに答える。

「色々あったんだよ。待たせて悪かったな、遊馬。」
スポンサーサイト



トラックバック

TB*URL

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

template by Lazy Diary

copyright © ハルの脳内ブログ all rights reserved.